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短期集中で“確かな基礎”を身につけ、海外へ——ニュージーランドで始まった、23歳の寿司職人の挑戦

村田伊織さん(むらた・いおり)

大学4年生の1月に飲食人大学に入学。3月に両大学を卒業した後すぐにニュージーランドに語学留学。在学中から現地での職探しを行い、現在では地元の日本料理屋の刺し場を任されています。自身の力で未来を切り開く秘訣や、20代だからこそ掴めるチャンスについて伺います。

《経歴》
2025年1月〜 飲食人大学(大阪校)寿司マイスター専科で修業
2025年3月〜 大学卒業
2025年4月〜 ニュージーランドに移住

大学卒業後すぐに海外にチャレンジ

——まずは自己紹介と、現在のお仕事を教えてください。

2025年3月に飲食人大学を卒業し、春からワーキングホリデーでニュージーランドに来ました。現在は日本食レストラン(居酒屋スタイル)のキッチンで、刺身の盛り付けや握り、巻き寿司を担当しています。お客様は多国籍で、英語はまだ勉強中ですが、現場で使う言葉から一つずつ身につけているところです。

就活中に見出した「食×海外=寿司」という人生の選択肢

——なぜ寿司職人を目指そうと思ったのですか?

大学3年の就活期に、自分の“やりたいこと”が見えなくなった時に和食料理人である父のことをふと考え、原点に立ち返ることにしました。父の背中や、子どもの頃に「料理人になりたい」と思っていた気持ち、そして寿司が世界で愛されているという事実。この三つが重なりました。

寿司であれば海外でも挑戦できる可能性が高いと考えたため、まずは短期で基礎を固め、現場で通用する力をつけたいと思ったことが出発点です。

3ヶ月で身につけた“現場で通用する基礎力”

——飲食人大学を選んだ決め手と、学びで印象的だったことは?いますか。

決め手は、短期集中で捌くことから徹底して学べる点でした。包丁捌き、シャリ切り、衛生管理、所作、声がけ、段取りまで、現場に直結する基本を毎日の反復で体に叩き込めたのが大きかったです。3ヶ月の集大成である提供実習も、学びを実際のお客様の前で確かめられる貴重な機会でした。

壁にぶつかって気づいた、基本の大切さ

——在学中苦戦したこ在学中苦戦したことや、印象に残っていることを教えて下さい

いちばんの壁は大根の桂剥きでした。放課後は「必ず包丁を研いでから帰る」ことを徹底し、刃の当たりと手の動きを少しずつ合わせていきました。また、マグロなど大きな魚を捌く授業も非常に印象に残っています。
飲食人大学で学んでいく中で、自分の意識が明確に“食べ手”から“作り手”に切り替わったという実感がありました。卒業後の今も、当時のノートを見返しながら基礎を整え続けています。

現地就職のリアルと、海外現場で感じたギャップ

——採用までの流れと、実際に働いて感じた印象は?

渡航したのは冬場で求人が少ない時期でしたが、履歴書に卒業証明と学習内容の英訳を添えて、店頭に足を運んで書類を持ち込んだり、仕事探しのアプリを通じて応募を行いました。一般的に50店舗応募すると採用が決まる、と聞いていたのでかなり気合を入れて取り組まないといけないと思いました。ところが、履歴書を10枚配り切る前に採用が決まりました。
現地では寿司が握れる人、魚を捌ける人の求人ニーズが非常に高く、飲食人大学の卒業証書がすごく効果的でした。

実際に現場で感じた点ですが、ニュージーランドでは裏巻き・炙り・マヨネーズが一般的で、生で使える魚も限られています。
刺し身の注文が入った際も、日本の「注文が入ってから切る」方法と違い、あらかじめ切り付けて提供時は盛り付けだけにする運用をしています。毎日かなりの量が売れるので効率を考えるとこういった方法になるのも理解しつつ、個人としては切り方・魚の向き・包丁の入れ方といった基本を丁寧に守ることで、高い品質を保てるように心がけています。

突然の“刺し場”抜擢——信頼を築いたのは基礎と段取り力

——同僚や店舗スタッフについて教えてください。

最初に勤めていた店舗では日本人のシェフを筆頭に韓国人のスタッフが働いていました。お店のやり方などを学びながら業務に当たっていたのですが、突然オーナーから「日本人シェフがいない別店舗に異動して、刺し場の戦力補強をしてほしい」と頼まれました。韓国人スタッフのみで運営している店舗だったので、最初はコミュニケーションに戸惑いがありました。今は英語をベースに、韓国語の挨拶も交えながら会話ができるようになりました。
今考えると、評価されたポイントは安定した基礎と段取り力だと感じています。

ニュージーランドでの暮らしと、これから描く夢

——住まい・ビザの状況、今後の目標を教えてください。へのメッセージをお願いします。

ビザは、学生からワーキングホリデービザへ切り替える際にやや苦労しましたが、現在は問題なく働けています。最初にニュージーランドを選んだのは、自然が好きなこと、日本人比率が比較的低いと感じたこと、そして続けてきた空手の道場があったことが理由です。まずは今の環境で英語力をさらに伸ばし、ニュージーランド以外の国の現場も見て経験を重ねたいと思います。将来的には自分のお店を持つことも視野に入れています。

これから挑戦する人へ——最初の一歩は自分で決められる

——最後にメッセージをお願いします。

3ヶ月で100万円は決して安くはありませんが、払う価値のある経験と技術は確かに残ると感じています。入学前の自分と、卒業後の自分は大きく変わりました。海外を目指す方も、まずは「確かな基礎」を手に入れていただけたら心強いと思います。最初の一歩は、いつでも自分で決められます。