寿司が海外でも人気な理由とは?なぜ外国に広まったのか、魅力を解説!
海外でも大人気!日本の食文化「寿司」
寿司は日本の伝統的な食文化であるとともに、形を変えながら世界に広まり続ける和食でもあります。ときには日本人が驚くようなアレンジで、世界各国の人々に受け入れられることも。寿司の文化を理解し愛するためには、現代における寿司の広まり方にも目を向ける必要があります。
今回は、日本ならではの寿司の魅力と、海外独自の寿司の種類をご紹介します。海外ならではの寿司を否定するのではなく、寿司文化の一つの派生として肯定的に学ぶことで、寿司への見識がさらに深まっていくでしょう。
寿司はなぜ外国に広まったの?その理由とは
日本国内では江戸時代を機に爆発的に拡大した寿司文化ですが、海外に広まったのは明治30年代頃といわれています。明治から大正時代にかけて、アメリカでは日本人の移民が増えていきました。
在米の日本人の増加にともない、日本食の文化も拡大しています。カリフォルニアで最初に寿司屋が開店したのは、1906年(明治39年)という説が有力です。当時の寿司は在米の日本人向けの料理でしたが、戦後の1970年代には現地のインテリ層にも親しまれるようになりました。
1980年代には寿司のヘルシーさがアメリカ人に受け入れられ、さらに拡大。徐々に世界的に認知度を広げながら、1990年代にはイギリスのロンドンでヨーロッパ初の回転寿司チェーンが開店しました。現在、寿司は「SUSHI」として世界各国に広まり、国ごとに現地の食文化を取り入れています。
日本の寿司の魅力は?
ここでは、海外からの評価も高い日本の寿司の魅力をご紹介します。私たち日本人にとって、寿司は物心ついた頃から慣れ親しんでいる和食の一つです。ユネスコ無形文化遺産に登録されるほど世界に認められている寿司の魅力を、あらためて学んでいきましょう。
鮮度の高い魚介類や海産物を使用
日本の寿司の魅力として、鮮度の高い魚介類や海産物を使用していることが挙げられます。日本と海外の食文化における大きな違いの一つは、生魚を食べる文化の有無です。日本は周囲を海で囲まれた島国であるため、昔から新鮮な魚が豊富に手に入りました。
海外では「生の魚や卵には細菌や寄生虫がいる」という考えが一般的であるため、魚は加熱して食べるのが一般的です。また日本の衛生管理は世界最高レベルであり、徹底的に管理された清潔な施設で魚を加工・搬送・保存できることからも、安全性が高いとされています。
芸術作品のような美しさ
芸術作品のような美しさも、日本の寿司の魅力といえるでしょう。日本の寿司の価値は、美味しさだけではありません。食材の美しさを引き立たせる盛り付けや、器の選び方、握り方などにもこだわりが詰められています。
旬の食材をプロの寿司職人が握り、厳選された器に盛られた光景は、まさに美術品のような完成度の高さを感じさせます。薬味の飾り方や食材の光沢感にまで美学が込められた寿司は、世界に誇るべき文化なのです。
日本ならではの季節感やわびさびを意識したメニュー
日本の寿司は、日本ならではの季節感やわびさびを意識したメニューが特徴的です。たとえば春はカツオやサヨリ、夏はイワシやウニ、秋はコハダやサンマ、冬はマグロやブリなどのように、季節によって味わいが変わる食材を楽しめます。
そしてわびさび(侘び寂び)とは、慎ましく質素なものにこそ趣があると感じる心のこと。海外の寿司のような華やかさや華美な装飾ではなく、シンプルかつ洗練された独自の美しさが存在しているのが魅力です。
日本とは違う!海外オリジナルの寿司も存在
ここでは、日本とは異なる海外オリジナルの寿司をご紹介します。海外に輸出された寿司文化は、現地の食文化やローカルの味覚に合わせて、独自の進化や発展を遂げています。海外だからこそ生まれた新しい寿司の形を学んでみましょう。
カリフォルニアロール
カリフォルニアロールは、日本国内でもファンの多い寿司の派生の一つです。おもにアメリカで親しまれている巻き寿司の一種であり、アボカド・マヨネーズ・蟹風味のかまぼこ・白ごま・海苔などを裏巻き(米が外側に露出する巻き方)にして作られます。
米の外側に白ごまをまぶすスタイルが一般的で、白ごまの代わりにとびっこが用いられることも。生魚を使用せずに食べられる巻き寿司であるため、魚介を用いた握り寿司に抵抗がある人や、初めて寿司文化に触れる人でも比較的気軽に食べられるのが大きな魅力です。
スパイダーロール
スパイダーロールとは、ソフトシェルクラブを用いた巻き寿司です。ソフトシェルクラブとは、足の部分が蜘蛛(スパイダー)のように見える「殻ごと食べられる蟹」のこと。具材と米のマリアージュはもちろん、蟹の殻の香ばしさを存分に楽しめる寿司です。
アメリカ発祥の裏巻きの一つで、アボカドや野菜、マヨネーズなども一緒に巻かれて提供されます。初めて食べるときは見た目のインパクトに驚くかもしれませんが、日本の握り寿司ではなかなか味わえないジューシーな味わいが食欲を引き立てますよ。
ハワイロール
ハワイロールは「ハワイアンロール」とも呼ばれ、名前の通りハワイで親しまれている裏巻きの一種です。ハワイ料理である「ポキ」とよく似た味付けで、マグロ・サーモン・タコ・アボカドなどを巻き、ポキのタレと組み合わせて提供されます。
サーモンの甘みやタコの歯ごたえなどが楽しめ、日本でもファンが多い寿司です。ハワイロールに使用されるポキのタレは、ローストオニオンが効いた香ばしい風味。巻き寿司ながら、サラダを食べているようにも感じられる独特な味わいが人気です。
フルーツ寿司
フルーツ寿司は、スペインを中心に支持を得ている巻き寿司です。米にイチゴやマンゴーなどの果物を組み合わせた創作寿司で、味だけではなく見た目の華やかさにもこだわりがあります。また生クリームやジャムをトッピングした、ケーキのような見た目の巻き寿司も展開されています。
果物だけではなく「マンゴー+天ぷら」や「イチゴ+ルッコラ」などのように、他の食材と組み合わせることでさらに美味しさが引き立つのだとか。寿司が苦手な人だけではなく、小さな子どもも楽しみやすい寿司といえるでしょう。
レインボーロール
レインボーロールは、名前の通り見た目の華やかさが特徴的な巻き寿司です。裏巻きの一種で、きゅうり・アボカド・カニなどを中心に、魚介類ではマグロ・サーモン・白身魚・ブリ・タイ・ウナギなどが用いられます。
他にはツナ・マンゴー・エビの天ぷらなどが使われることも。多くの種類の具材を取り入れていることが特徴で、カットした断面が虹のようにカラフルに見えることから名づけられました。生魚を使用する場合が多いことからも、カリフォルニアロールと差別化されています。
アボカドロール
アボカドロールは、アボカドを中心にしてつくられた巻き寿司です。アボカドを多めに取り入れたカリフォルニアロールやレインボーロールも、アボカドロールと呼ばれる場合があります。
アボカドはカットした状態はもちろん、ねぎとろのようにペースト状にして使われることも。またデザイン性の高いアボカドロールでは、薄くスライスしたアボカドを、寿司の外側部分のカーブラインに添わせるように貼り付ける場合もあります。
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今回は、日本ならではの寿司の魅力と、海外で人気の寿司をご紹介しました。日本で寿司といえば握り寿司ですが、海外では巻き寿司が多い点がおもしろいですよね。日本の伝統的な寿司文化を大切に守りつつも、海外独自の寿司文化にも視点を広げることで、さらに新しい寿司の可能性に出会えるでしょう。
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