海外の寿司は日本と違う?外国の寿司職人の特徴や世界で人気のネタも解説
寿司が世界中で広まった理由やきっかけとは
寿司は、日本が世界に誇る文化の一つです。海外でも寿司は多くの人に親しまれており、国ごとに味や趣向を変え、幅広いスタイルで提供されています。
今回は、日本と海外における寿司・寿司職人の違いや、寿司職人としての技術を養う方法をご紹介します。日本と海外の文化の違いを知り、イメージしてみましょう。
日本とは違う?海外の寿司
ここでは、日本と海外の寿司の違いについてご紹介します。日本の寿司は、何百年も前からほぼ姿を変えずに現在まで受け継がれています。しかし海外で人気の寿司は、日本とはやや異なる形状のものが多いといえます。その理由や具体的な違いについて学んでみましょう。
現地向けにアレンジされたものが多い
海外の寿司は、現地向けにアレンジされた商品が多いことが特徴です。大きな理由として、海外では生魚を食べる文化が一般的ではないことが挙げられます。そのため「シャリの上に生魚のネタを乗せる」という握り寿司スタイルよりも、巻物寿司のスタイルのほうが好まれるケースが多いようです。
また日本食の味付けが醤油や出汁などを基軸としているように、海外も国によって主要となる調味料や味付けは異なります。現地で受け入れられている寿司は、土地ごとに受け継がれてきた味覚や、現地住民の味の好みに応じて、より抵抗のない形に変化しています。
日本の寿司はクオリティが高い
海外の寿司と比べて、日本の寿司はクオリティが高いことが特徴です。なぜなら寿司は日本に根付いた国民的文化であり、寿司を提供する際には、見た目だけではなく味や体験が重視されるからです。外国人と比べて、寿司に関してはお客さんの舌が肥えていることも関連しています。
また日本は海に囲まれた島国。寿司に使用する豊富な種類の魚介類を、新鮮な状態で入手できます。とくに寿司は鮮度が命だからこそ、捕獲・流通・仕入れが円滑に行われることが重要です。現在も日本の寿司職人は、技術・素材・提供方法を改善し続け、こだわりを追求しています。
宗教や環境が異なる人でも楽しめるように工夫されている
国が違えば宗教も異なり、食文化も大幅に変化します。海外で受け入れられている寿司は、宗教や環境が異なる人でも楽しめるように工夫されている点が特徴です。たとえば国によっては、生魚や一部の魚をほとんど使用しない寿司屋が展開されています。
これは国民ごとの食文化だけではなく、宗教の戒律にも配慮しているからです。たとえばヒンドゥー教では、魚介類や生物は食べられません。また一部のユダヤ教・キリスト教・イスラム教の教派によっては、鱗やヒレを持たない生き物は食べられないため、甲殻類(海老・蟹など)や軟体動物(タコ・イカなど)の提供も行っていません。
外国で働いている寿司職人の特徴
ここでは、外国で働いている寿司職人の特徴をご紹介します。日本と海外の寿司は大きく異なるため、働く寿司職人に求められる適性も異なります。国民性による美意識やコミュニケーションの違いにも注目してみましょう。
創作寿司やパフォーマンスで楽しませることができる
海外の寿司職人は、お客さんの属性や性質に寄り添い、相手を楽しませることを重視しています。日本の寿司と言えばシャリと生魚のネタですが、海外の場合は肉・野菜などを取り入れた独創的な寿司ばかりを提供している店も少なくありません。
見た目の派手さでお客さんを喜ばせるのも、海外の寿司職人の特徴です。また寿司を握る姿やパフォーマンスがお客さんから見えやすくなっている店が多く、ショーとしての調理過程にもエンターテイメント性が取り入れられています。
英語でのコミュニケーションが上手
海外の寿司職人は、英語でのコミュニケーションに長けている点も特徴です。日本の寿司屋でも、食事以外に大将との会話を楽しみに来店するお客さんは多いものです。海外では日本以上に店と客のつながりを重視している傾向にあり、会話でのやり取りも多くなります。
寿司職人は技術職のため、サービス業や接客業よりはコミュニケーション力を重視されにくいとされます。しかし海外の寿司職人として成功するためには、お客さんに「会話が楽しい」と思ってもらうことが重要なのです。
日本の伝統的な寿司を大事にしている
日本の伝統的な寿司を大事にしていることも、海外の寿司職人の特徴です。現在海外で展開されている寿司のルーツとなるものは、当然ながら日本の寿司ですよね。日本の食文化である寿司をリスペクトしているからこそ、敬意を持ってアレンジすることが可能になります。
海外の寿司屋を訪れる人は、店自体のファンだけとは限りません。寿司の好みは人それぞれという前提のうえで、寿司という文化のファンでもあるのです。来店客の期待に応えるためには、寿司文化自体への理解度を深める必要があります。
世界で人気の寿司ネタ
ここでは数ある寿司ネタのなかでも、世界的に人気の高いネタをご紹介します。海外の寿司屋によっては、日本人がびっくりしてしまうようなメニューも展開されているんですよ。海外特有の寿司ネタを学び、どんどん世界に進出している寿司の奥深さに触れてみましょう!
カリフォルニアロール
カリフォルニアロールは、具材を裏巻きにして作られる巻き寿司です。カニ風味かまぼこ・アボカド・マヨネーズ・白ごまなどが用いられ、白ごまの代わりにとびっこが使われるスタイルも一般的です。日本でもファンが多く、魚介類の生食に馴染みがない人でも食べやすい寿司となっています。
フルーツ寿司
フルーツ寿司とは、その名の通りネタにフルーツを取り入れた寿司です。一口大にまとめたシャリの上に、スライスした果物を乗せて提供されます。なかでもイチゴ・マンゴー・キウイなどのネタが代表的です。意外にも、酢飯の酸味とフルーツの相性は悪くないのだとか!
伝統的な日本の寿司
海外では、日本の伝統的な握り寿司も提供されています。とくに海外のエリート層や富裕層のなかでは、生食文化への抵抗感が和らぎつつあります。海外で日本の伝統的な寿司を食べる場所は、寿司専門店よりも「寿司も取り扱っている日本食専門店」であることが一般的です。
寿司職人になるためには?
ここでは、寿司職人になるための方法を2つご紹介します。寿司職人になる代表的な方法は「専門学校への通学」か「寿司屋への弟子入り」に大別されます。それぞれのメリット・デメリットを見比べたうえで、自分に合った方法を探していきましょう。
寿司の専門学校に通う
寿司を含む日本食が世界的なブームになっている昨今、日本国内に寿司の専門学校が増加しています。多くの寿司の専門学校では、数カ月〜半年程度の期間通学することで、寿司職人としての基本的な知識・技術を養えます。
専門学校の大きなメリットは、長期の修業期間を必要としないことです。とくに海外での活躍を狙う場合は、数カ月程度の通学期間だけでも大きなアピールポイントになります。ただし通学には費用が発生するため、ある程度の備えや計画性が求められます。
寿司のお店に弟子入りする
寿司屋への弟子入りも、寿司職人になるための方法の一つです。弟子入りしての修行では、お客さんとのやり取りを間近で学べます。現場で活躍するプロの寿司職人ならではの技術が勉強でき、修行中もお給料が発生するのもメリットです。
また調理技術だけではなく、運営や経営について学べるのも弟子入りの魅力といえるでしょう。ただし寿司屋によっては、何年間にもわたる長期の修業期間が求められます。また修業期間中は給料が低い傾向にある点がデメリットです。
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今回は、日本と海外との寿司・寿司職人の違いや、寿司職人になるための方法などをご紹介しました。寿司職人になるための専門学校を探している人には、飲食人大学をおすすめします。
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