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夢を追って世界へ。そして奈良の地で店を構える女性店主 松宮華子さんの軌跡とは。

松宮華子さん(まつみや・はなこ)

整骨院での勤務から一転、寿司職人の道を選んだ松宮さん。日本やシンガポール、オーストラリアでの修業を重ね、現在は奈良で自身の寿司店を営む。技術と感性を武器に、江戸前の伝統と独自の柔らかな雰囲気を融合させた店づくりに挑む彼女の軌跡を追います。

《経歴》
2008年3月 専門学校 卒業
2008年4月〜整骨院にて勤務
2016年1月 飲食人大学(大阪校)寿司マイスター専科で修業
2016年4月〜 大阪・福島「鮨 千陽」で勤務
2017年4月〜 「鮨 千陽 シンガポール店」の立ち上げに携わる
2018年1月〜 オーストラリアのお寿司屋にて勤務
2022年8月〜 奈良・京終「ならまち 鮨はなこ」開業

テレビ番組がきっかけに。お寿司への情熱が生んだ決断。

——飲食人大学に「入学されるまでの経緯やご経歴」を教えてください。

整骨院で受付業務や施術を担当していました。整骨院を辞めた後、改めて整骨院関係の資格を取得する道に進むか、それとも全く違う仕事を試してみるかで悩んでいました。そんな時、たまたまテレビで飲食人大学の特集を見ました。元々お寿司が好きだったこともあり、「これだ!」と直感で感じ、パンフレットを取り寄せたことが入学のきっかけです。

女性だからこその壁はなし!短期間でスキルを身につける!

——寿司職人を目指すにあたって、「飲食人大学」で学ぼうと思った理由を教えてください。

一番の理由は、短期間で効率的に学べるという点が大きかったです。それに加えて、テレビ番組を通じて、女性の職人さんが活躍されていることや、受講生にも女性が多いことを知りました。それがとても心強く感じられ、飲食人大学を選ぶ決め手になりました。

——実際に「飲食人大学」に入学してみて、いかがでしたか?

年齢層が幅広く、普段なかなか出会えないような方々と交流できたのがとても楽しかったです。また、授業では月曜日から土曜日まで毎日、握ったり魚をさばいたりする実践の繰り返しで、とても充実していました。本当に楽しかったです。

——実際に授業の中でこのようなことが印象に残っているであったりだとか、これを学べてよかったなと思う点、具体的にあれば教えてください。

市場に行ってマグロの解体を見学したことはとても印象に残っています。また、座学でマーケティングに関する話もあり、興味深かったです。一番記憶に残っているのは、やはり実技ですね。魚をさばいて、寿司を握るという実践の繰り返しが特に印象深かったです。

——近年、女性の寿司職人が増えてきていますが、松宮さん自身が感じた苦労した点や世間とのギャップはありましたか?

私は特にそういった苦労は感じませんでした。実際、働いていた「鮨千陽」にも女性の職人がいらっしゃいましたし、女性でも入りやすい環境がすでに整っていました。そのため、「女性だから」といった世間のイメージにとらわれることなく学ぶことができました。

言葉の壁を越えて!現地で評価された寿司職人のスキル。

——飲食人大学「卒業後の進路」を教えてください。

飲食人大学卒業後、大阪府福島にある「鮨千陽」で職人として働きました。その後、シンガポールで「鮨千陽」の現地店舗の立ち上げに半年間携わりました。

鮨千陽」を退職後は、オーストラリアでは2年間のワーキングホリデーを経験し、カウンター寿司のお店で大将の下で働いたり、デパート内の寿司店でロール寿司を巻いたり、ジャパニーズレストランで寿司を握ったりと、さまざまな場所で仕事をしました。

帰国後は再び「鮨千陽」に復帰して修行を重ね、現在は奈良・京終で「ならまち 鮨はなこ」を開業・経営しており、店主としてお客様の前に立ちコース料理を提供しています。開業して3年目に入るところです。

——海外で寿司職人として活躍される中で、大変だった点や良かった点はありましたか?

英語が全く話せない状態で渡航しましたが、現地のお寿司屋さんでは魚をさばける職人が少なかったこともあり、「さばけて握れる」というスキルが評価され、仕事をすぐ見つけることができました。英語面では多少困ることもありましたが、日本人スタッフに助けてもらうことが多く、大きな苦労は感じませんでした。

——海外での寿司職人の給料や待遇について、実際にどのように感じましたか?

私は日本人が経営しているお店で働いていたため、日本の基準に近い待遇だったと思います。ただ、現地オーナーのお寿司屋さんでは給料が良い場合や、1か月休みが取れるといったしっかりした雇用制度が整っている話を聞きました。そのような点はとても魅力的だと感じました。

——飲食人大学の学びの中で、今の仕事に活かせていることはありますか。

鮨千陽」での経験や海外での活動を経て、少しずつ自分のスタイルや考え方が変化し、発展してきた部分もあると思いますが、基礎的な部分はすべて飲食人大学での学びがベースになっています。その基礎は、今でも仕事の中でしっかり活かされています。

——今の仕事のやりがいや、仕事において大切にされていることを教えてください。

やりがいは、やはりお客様の反応が目の前で見られることです。「美味しい」と言っていただける顔を見るのが一番の喜びです。

大切にしていることは、自己満足で終わらず、お客様がどう感じるかを常に意識しています。自分が美味しいと思っても、それがお客様にも伝わるかは別の話なので、常に「どうしたらもっと良くなるか」を考えながら仕事に取り組んでいます。

——お店の特徴や提供しているお寿司のコースなど、「ならまち 鮨はなこ」のこだわりを教えてください。

基本的には江戸前寿司をベースにしていますが、オリジナルの要素も取り入れていけたらと考えています。また、よくお客様に「女性のお寿司屋さんって珍しいね」と言われることがありますが、女性ならではの、柔らかい雰囲気のお店作りを目指しています。

現在はランチとディナー共に、8800円コースと1万3200円コースを提供しており、客層は年配の方が多いですね。特にご夫婦のお客様が多く、女性のお客様もよくいらっしゃいます。

挑戦することで広がる未来の可能性。

——入学を検討されている読者にメッセージをお願いいたします。

私も20代後半で入学した時は、本当に大丈夫かなと不安でしたが、実際に入学して良かったと感じています。行かないで後悔するより、挑戦することで得られるものが大きいと思います。もし悩んでいる方がいれば、ぜひ一度挑戦してみると面白い経験になると思います。

——日本から海外に行きたい、そして寿司職人として活躍したいという方々に向けて、アドバイスをお願いいたします。

英語は必要だと感じました。細かいやり取りをする際に英語が必須になるため、技術だけでなく、英語の基礎を少しでも学んでから行くと、仕事の幅も広がり、より楽しい経験ができると思います。

店舗情報

【店名】ならまち 鮨はなこ(ならまち すしはなこ)

【住所】奈良県奈良市西新屋町14-2

【問合せ】090-8914-7875

【営業日】月・木・金・土・日曜日

【ランチ】11:30〜【ディナー】17:00〜

【定休日】火・水曜日、+不定休

【公式HP】https://sushihanako.com/

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