【飲食店向け】インバウンド接客に完璧な英語は不要!外国人客を大喜びさせる「言葉を超えた」武器とは?
「英語が話せないから怖い」と外国人のお客さまを避けていませんか?
日本を訪れる外国人観光客(インバウンド)の数は急速に回復し、今や日本全国のさまざまな街で外国人の姿を見かけることが当たり前の日常になりました。
特に最近の外国人旅行者の目的は、有名な観光地を急いで回って写真を撮ったり、高級な家電製品やブランド品をたくさん買ったりするような「爆買い」のスタイルから大きく変わってきています。
今の彼らが一番求めているのは、日本の日常的な風景や、その土地ならではの文化、そして何よりも「地域の美味しい食」を深く体験することです。
実際に、日本食に対する海外からの期待はとても高く、日本へ来る目的のトップには常に「日本食を食べること」が選ばれています。
訪日旅行者向けグルメ検索アプリ「Tabelog Japan by Locals」が200万ダウンロードを達成したことからも、日本の「ローカルな食」に対する世界的な注目度の高さがはっきりとわかります。
これだけ大きなビジネスチャンスが目の前にあるにもかかわらず、飲食店の現場では大きな悩みが生まれています。
「英語が話せないから、外国人のお客さまが来るのが怖い」
「注文を聞きに行っても何を言っているのか聞き取れないし、こちらの説明も通じない」
「もし、アレルギーや宗教の決まりを知らずに料理を出してしまって、お客さまの命に関わる事故が起きたらどうしよう」
このような強い不安から、お店の前に外国人のお客さまが立っていても、思わず縮こまってしまったり、入店を丁寧にお断りしてしまったりするお店が少なくありません。
せっかくの売上を大きく伸ばすチャンスを、目の前で逃してしまっているのが現実です。
インターネットで対策を調べると、「飲食店の接客で使える英会話フレーズ集」といった情報ばかりが出てきます。
しかし、毎日人手不足の中で忙しく働き、仕込みや片付けに追われている現場のスタッフに、「今から英語の勉強をしてください」とお願いするのは現実的でしょうか?
実は、日常会話レベルで英語が話せる日本人は、全体のわずか7%しかいないと言われています。
つまり、お店のスタッフが英語を話せないのは、決して努力が足りないからではなく、日本に住んでいれば当たり前のことなのです。
「外国人のお客さまを受け入れるには、スタッフ全員が英語を話せるようにならなければいけない」と思い込んでいると、いつまでたっても不安は消えません。
この記事では、無理に英会話を暗記するのではなく、便利な道具と「確かな技術」を使って、言葉の壁を乗り越え、お客さまを大喜びさせるための具体的な方法をお伝えします。
結論!インバウンド接客の成功は「定型フレーズの活用」と「非言語の体験価値」にあります
飲食店がインバウンド集客を成功させ、売上をしっかりと伸ばすために本当にやるべきことは、スタッフが必死になって英語の辞書を引きながら英会話を覚えることではありません。
結論からお伝えします。
インバウンド対応で一番大切なのは、「従業員の語学力にまったく頼らない仕組みを作ること」 と、「言葉がなくても感動してもらえる、確かな料理の技術と丁寧な接客(所作)を身につけること」 です。
日本語しか書かれていないメニューは、外国人観光客にとって「何が出てくるか分からない、怖いもの」です。
だからといって、スタッフが一つひとつ英語で説明しようとすると、いつもの何倍もの時間がかかり、他のお客さまを待たせてしまい、お店全体が回らなくなってしまいます。
そこで、言葉が通じないことによるトラブル(アレルギーの確認や、日本独自の文化による行き違いなど)は、あらかじめ決まった簡単な「定型フレーズ」や、スマートフォン、性能の良い翻訳機といった便利な道具を使って未然に防ぎます。
「注文を聞く」「説明をする」といったやり取りを機械にお任せすることで、言葉の壁によるストレスを完全になくすのです。
言葉の壁をなくして空いた時間で、お客さまの目の前で魚を美しくさばき、背筋を伸ばした綺麗な手つきでお寿司や料理を作る。
その「本物の技術」と「丁寧な姿」こそが、世界中どこでも通じるコミュニケーションになり、外国人のお客さまに最も喜んでもらえる最強の武器(体験価値)となるのです。
訪日外国人客が直面する「3つの壁」とは?現場で起こるトラブルの原因を深く理解しよう
外国人のお客さまに気持ちよく食事をしてもらうためには、まず「彼らが日本の飲食店でどのようなことに困り、何に不満を感じているのか」を正しく知ることがすべての始まりです。
外国人旅行者がお店でぶつかるハードルは、大きく分けて以下の「3つの壁」があります。
1. 「言語の壁」による不安と不満
外国人旅行者が日本の飲食店で一番困っているのが、この「言語の壁」です。
お店を探す時、メニューを見る時、そして注文する時、日本語しか書かれていないと彼らには全く理解できません。
特に、写真のない文字だけのメニューは、どんな料理が出てくるのか想像もつかず、注文すること自体を諦めてしまう原因になります。
「本当はもっと色々な料理を食べてみたかったのに、よく分からないから無難なものだけにしておこう」と、お客さまが使うお金(客単価)が下がってしまう大きな理由です。
2. 「文化・システムの壁」による摩擦とトラブル
言葉が通じないこと以上に深刻なのが、日本の飲食店ならではの「独自のルール」を知らないことで起きるトラブルです。
たとえば、「お通し」や「席料」、「一人一品は必ず注文しなければならない(ワンオーダー制)」といった決まりは、日本人にとっては当たり前でも、外国人にとっては不思議で理解しがたいシステムです。
「頼んでいない料理が出てきて、お金まで取られた」と誤解され、お会計の時に激しい言い争いになってしまうケースが後を絶ちません。
3. 「環境・インフラの壁」によるストレス
今の時代、旅行者の多くは現金を持ち歩かず、クレジットカードやスマートフォンを使った決済(キャッシュレス決済)を当たり前に利用しています。
しかし、日本にはまだ「現金のみ(Cash only)」というお店も多く、これが外国人旅行者にとって大きなストレスになっています。
また、店内に無料で使えるWi-Fiがないと、スマートフォンで翻訳アプリを使ったり、お店の素晴らしい料理をその場でSNSにアップして友達に教えたりすることができません。
これはお店にとっても、無料で世界中に宣伝してもらえるチャンスを逃していることになります。
【徹底比較】「語学力に頼る接客」vs「技術とツールを活用する新しい接客」
これまでの古い常識である「スタッフが英会話を頑張って学ぶやり方」と、私たちが提案する「機械の力と料理の技術に頼る新しいやり方」では、お店の働きやすさや売上にどれくらいの違いがあるのでしょうか。
わかりやすく表で比較してみましょう。
| 比較するポイント | 語学力に頼る接客(古い常識) | 技術とツールを活用する接客(新しいやり方) |
|---|---|---|
| 具体的な対策 | 接客用の英語フレーズを暗記する、手作りの指差しメニューを作る | 翻訳機やスマホで注文できる仕組みを入れる、料理の技術を磨く |
| 働く人の負担 | とても大きい(英語を覚えるストレス、身振り手振りの説明に時間がかかる) | ほとんどない(機械が自動で自分の国の言葉に翻訳して、注文を受けてくれる) |
| 注文の正確さ | 低い(お互いの発音の違いや勘違いで、注文ミスが起こりやすい) | とても高い(お客さまが自分のスマホで、母国語で直接注文を入力するから) |
| アレルギー等の危険 | 非常に高い(細かいニュアンスが伝わらず、重大な事故が起きる危険がある) | 極めて低い(性能の良い専用のAI翻訳機で、文字でお互いにしっかり確認できる) |
| 最初にかかるお金 | 低い(本を買うお金や、メニューを印刷する紙代くらい) | 国や自治体の「補助金」を使えば、お店の負担を大きく減らして良い機械を入れられる |
| 最終的な結果 | スタッフが疲れ切り、お客さまは無難な安いメニューしか頼まない | お店がスムーズに回り、高いメニューや追加注文も増えて売上が大きく増える |
語学力に依存した接客のリスクと限界
表を見てもわかるように、スタッフが無理に英語を話そうと頑張ることは、結果的にお互いの勘違いを生みやすく、注文ミスや「言った、言わない」のクレームにつながりやすいと言えます。
特に、命に関わるアレルギーの確認を、自信のない英語で伝えるのはとても危険です。
かけた苦労に対して得られるものが非常に少ない、リスクの高いやり方です。
テクノロジーと「本物の技術」を活用したスマートな接客
一方で、翻訳機やお客様のスマートフォンで注文できる仕組みを入れると、言葉の壁によるミスは完全にゼロになります。
お客さまは自分の国の言葉でゆっくりメニューを選べるため、「お店の人を呼んで英語で注文するのは緊張する」という遠慮がなくなり、飲み物のおかわりなどの追加注文がどんどん増える傾向があります。
スタッフは走り回って注文を聞く必要がなくなり、その分、おいしい料理を丁寧に作り、笑顔でお客様の前に出すことに集中できるのです。
外国人客とのトラブルを未然に防ぐ!実践的な「接客英語フレーズ&対策」5選
インバウンドのお客さまを受け入れる際、本当に怖いのは「英語がペラペラ話せないこと」ではありません。
日本の飲食店では当たり前のルールが、海外の方には理解できず、不満や怒りに変わってしまう「文化のズレ」が一番のトラブルの原因になります。
現場で実際に起こりやすい5つの場面と、それを未然に防ぐための具体的な対策、そして最低限覚えておきたい簡単な英語フレーズをご紹介します。
1. 「お通し(Otoshi)」の論理的な説明と回避策
日本の居酒屋などで席に着くと自動的に出てくる「お通し(突き出し)」。
これは、外国人客と一番激しい言い争いになりやすいシステムです。
なぜなら、海外の旅行ガイドブックには「日本にはチップを払う文化がない」と書かれていることが多く、お客さまは明朗会計を期待しているからです。
それなのに、頼んでいない小鉢が出てきて、お会計の時に数百円が追加されていると、「旅行者だからと騙された!」「ぼったくりだ!」と強い不信感を持たれてしまいます。
トラブルを防ぐたった一つの確実な方法は、「お席に着く前(または注文の前)に、お通しの値段と、それが必ずかかるものであることを明確に伝えること」 です。
メニューの隅に小さく書くのではなく、大きな文字で書いた案内を用意するか、口頭ではっきりと伝えます。
- 必須の料金であることを端的に伝える: 「An appetizer.」または「Compulsory appetizer.(必須の前菜です)」
- 席料のようなものであることを丁寧に伝える: 「Japanese ‘otoshi’ is similar to a seating charge, but you are served a mandatory appetizer as part of the service charge.(日本のお通しは席料に似ていますが、サービスの一部として必須の前菜が提供されます)」
- 「いらないから払わない」と言われた場合: 「It’s a compulsory charge if you have a drink here, sir.(お酒を飲まれる場合は、例外なく必ず発生する料金です)」
2. ベジタリアン・ヴィーガンを怒らせてしまう「出汁(Dashi)の罠」
ベジタリアンやヴィーガン(お肉や魚、動物性のものを一切食べない人)のお客さまが来店した時、日本の飲食店が一番やってしまいがちな失敗が「出汁」の扱いです。
お客さまが「私は肉や魚は食べられません」と伝えた時、スタッフが「具材としてお肉や魚が入っていなければ大丈夫だろう」と考え、野菜だけの煮物や、素うどんを出してしまうことがあります。
しかし、和食の美味しい味の決め手であるスープや調味料には、「鰹節(カツオ出汁)」や「豚骨エキス」といった動物性のエキスがたっぷりと使われていることがよくあります。
ベジタリアンの方にとって、これは絶対に口にしてはいけないものであり、もし知らずに食べて後から気づけば、取り返しのつかない大きなクレームに発展します。
旅行者の中には、「肉、鶏肉、魚(出汁を含めて)が食べられません。卵、乳製品は大丈夫です(I’m a vegetarian. I can’t eat meat, poultry or fish including dashi. Eggs and dairy are ok.)」といった、具体的に食べられないものを書いたカードを持ち歩いている人もいます。
お店としては、どの料理にどんな出汁が使われているかを正確に把握し、対応できるものとできないものを明確にしておく必要があります。「多分大丈夫」という曖昧な対応は絶対にやめましょう。
- ベジタリアンの方でも安心して食べられる料理を伝える: 「This is suitable for vegetarians.(こちらはベジタリアン対応の料理です)」
3. 命に関わるアレルギーや宗教的禁忌(ハラール等)の厳格な確認
イスラム教の「ハラール」やユダヤ教の「コーシャ」といった宗教上の厳しい食事の決まり、そしてナッツや甲殻類などの深刻なアレルギーは、「少しなら大丈夫だろう」という個人の好みの問題ではありません。
ほんの少し混ざっていただけでも、命に関わる重大な事故になったり、宗教的な信念を深く傷つけたりすることになります。
ここで一番やってはいけないのは、スタッフの「自信のない片言の英語」や「身振り手振り」だけで何とかしようとすることです。
細かいニュアンスが伝わらずに勘違いが起きれば、お店の信用がすべて吹き飛びます。
ここは絶対に機械の力を借りるべき場面です。
国が作った無料のアプリ「VoiceTra(ボイストラ)」や、専用の翻訳機「ポケトーク」などを使い、お互いの国の言葉で、文字として画面に表示させてしっかりと確認し合うこと。
これが、お客さまの命を守り、お店を守る唯一の確実な方法です。
4. 日本独自のシステム(券売機・食べ放題・ワンオーダー制)の視覚的案内
ラーメン店や牛丼店などで当たり前にある「券売機」も、日本語が読めない外国人にとっては「どうやって買えばいいのか分からない謎の機械」です。
使い方に迷って、お店に入るのを諦めてしまう外国人はたくさんいます。
また、「食べ放題・飲み放題」や「一人につき最低一品は必ず注文しなければならない(ワンオーダー制)」、「お席は2時間まで(時間制限)」といったルールも、事前にしっかり伝わっていないと、お会計の時に「聞いていない!」と不満を持たれる原因になります。
これらは英語で長々と説明するよりも、写真やイラストを使った「目で見てパッとわかる案内(POP)」を作って、入り口やテーブルに置いておくのが一番効果的です。
- お店に入る前に券売機があることを案内する: 「There is a ticket machine near the entrance.(入り口の近くに券売機があります)」
- 食券を買うように促す: 「You can buy it at the ticket machine.(券売機で買ってください)」
5. 便利な翻訳機・スマホ注文システムへのスムーズな誘導
「英語ができないから接客は無理」と諦めるのではなく、今の時代にたくさんある便利なツールを味方につけましょう。
お店の規模やかけられる予算に合わせて、様々な解決策があります。
- お金をかけずに多言語メニューを作る: 今の接客スタイルを変えずに、メニューを多言語化するだけなら「Food Canvas」のようなサービスが便利です。月にたった980円という安い費用で、お客さまのスマートフォンでおいしそうな写真付きの多言語メニューを見てもらうことができます。
- 本格的な専用翻訳機の導入: お皿の音などで騒がしい店内でも、相手の声だけを正確に拾ってくれる専用翻訳機があれば、アレルギーなどの難しいやり取りも安心です。
「こんな機械を入れるお金はないよ」と心配されるかもしれませんが、外国人を受け入れるためにお店を整える費用に対しては、国や自治体から「補助金」がたくさん出ています。
たとえば、条件に合えば、かかった費用の大部分を国が助けてくれる制度などがあります。こうした制度を賢く使って、お店の負担を減らしながら環境を整えましょう。
卒業生の実録:言葉の壁を越えた「技術」と「ストーリー」の力
「便利な道具を使うのはわかったけれど、それだけでお客さまは本当に感動してくれるの?」
そう疑問に思うかもしれません。
言葉の壁を機械の力でなくした上で、最後に残るお店の一番の武器。
それは、人間の手でしか作れない 「本物のおいしい料理を作る技術」 と、カウンター越しに見せる 「丁寧で美しい手さばき(所作)」 です。
たった3ヶ月の短期集中スクール「飲食人大学」を卒業し、インバウンドの最前線で大活躍している2人の卒業生の実録をご紹介します。
芝 滉心さん(鮨 千陽)が証明する「丁寧な所作」という世界共通言語

芝 滉心(しば こうしん)さんは、飲食人大学を卒業した後、ミシュランガイドにも掲載され、外国人観光客がたくさん訪れる大阪の名店「鮨 千陽」に就職しました。
現在では、魚の下処理といった大切な仕込みから、カウンターに立ってお客さまにお寿司を握ってお出しするところまで、すべての仕事を任されています。
外国人のお客さまがたくさん来る環境で、芝さんは言葉の壁をどのように乗り越えているのでしょうか。
「海外のお客さまとのコミュニケーションには言葉の壁がありますが、言葉が通じないときは、スマートフォンの翻訳機を使ってお話しするようにしています。
そして何より大切にしているのは、学校の先生から教わった『料理の技術だけがすべてではない』という教えです。
丁寧な手さばきや、お客さまに喜んでもらおうとするサービス精神を大切にし、カウンター越しに目の前でお寿司をお出しすると、お客さまの素晴らしいリアクションを直接見ることができます」
芝さんのように、流暢な英語で詳しい説明ができなくても、背筋をピッと伸ばして綺麗に魚を切り、リズムよくお寿司を握る。
その「洗練された姿」そのものが、外国人にとっては日本の文化を感じる最高のエンターテインメントになります。
確かな技術と美しい動き、そして「喜んでもらいたい」という思いやりがあれば、言葉の壁なんてまったく問題にはならないのです。
江田 憲司さん(江戸前 鮨 服部)が実践する、料理の「ストーリー」で感動を生む接客

江田 憲司(こうだ けんじ)さんは、30代で一度飲食の仕事を離れ、10年間は普通の会社員として働いていました。
しかし、結婚してお子さんが生まれたことをきっかけに、「自分の子供に、日本だけでなく海外でも働ける環境があることを教えたい」と、40歳から再び寿司職人に挑戦することを決意しました。
のんびり修行している時間はないため、飲食人大学の「3ヶ月」で一気に技術を身につけました。
卒業後、江田さんが就職したのは、東京・六本木にある高級寿司店です。近くに高級ホテルがたくさんあるため、インバウンドの外国人客が毎日のように訪れるお店です。
江田さんは、外国人のお客さまを接客する際、ただ美味しいお寿司を黙って出すだけではありません。
「海外の方は、寿司について知っているようで実は知らないことが多いので、単に料理を出すだけでなく、仕込みの過程や食べ方などを丁寧に説明するようにしています。
作る過程を説明すると、お客様がとても喜んでくださるんです。
日本人のお客様の場合は細かく説明しなくても大丈夫なことが多いのですが、外国人の方、特に初めて来店された方には、ただ料理を出すだけでなく、様々な説明をしたり会話を交わしたりすることで、より満足してお帰りいただけるよう心がけています」
「なぜこの魚はこの切り方なのか」「どうして何日も魚を寝かせておいしくしているのか」。
そういった日本の特別な技術の「理由」や「ストーリー」を身振り手振りを交えて伝えることができれば、お客さまの感動は何倍にも膨らみます。
学校で「なぜそうするのか」という理屈をしっかりと学んできたからこそ、江田さんは自信を持って料理のストーリーを語り、言葉の壁を越えてお客さまを大喜びさせることができるのです。
インバウンド対応・海外就職で通用する職人になるための「失敗しない学校選び」
言葉よりも「確かな技術」と「美しい所作」が最強の武器になることがお分かりいただけたと思います。
では、その世界で通用する「本物の技術」を、これから身につけたいと思った時、どこで学べばいいのでしょうか?
日本には大きく分けて3つの方法がありますが、それぞれに学ぶ期間や費用、中身に大きな違いがあります。
具体的な数字で徹底的に比較してみましょう。
【徹底比較】「10年の修行」vs「2年制専門学校」vs「3ヶ月の短期集中スクール」
| 比べるポイント | お寿司屋さんでの修行(昔の常識) | 一般的な調理専門学校(2年制) | 短期集中の専門スクール(飲食人大学) |
|---|---|---|---|
| 学校に通う期間 | 何年もかかる(目安10年) | 2年間(約1,700時間) | 3ヶ月(60日間・約420時間) |
| 最初にかかる費用 | 無料・給料がもらえる | 平均250万〜300万円以上 | 約100万円 |
| 実習の量と中身 | 最初の数年は皿洗いや出前、掃除ばかり | 座学が多く、実習は全体の30〜40%程度 | 実技が全体の90%以上。初日から本物の魚をさばく |
| 技術の覚え方 | 親方の背中を見て「カン」で盗むように覚える | 先生の手本を見たり、班ごとの共同作業が多い | 「包丁の角度」「シャリの重さ」など明確な理屈と数字で覚える |
| 失われる時間と見えないお金 | 雑用の期間が長く、一人前になるまでにお金を稼げない期間が長い | マイナス約600万円(2年間プロとして働けないため) | マイナス約75万円(3ヶ月だけ働かない) |
昔ながらのお寿司屋さんでの修行は、お金はかかりませんが、「お皿洗い」や「掃除」といった料理以外の雑用の時間が非常に長く、実際に魚をさばいてお寿司を握る練習ができるまでに何年もかかってしまいます。
また、2年制の有名な専門学校は、幅広い知識が学べますが、学費が非常に高く、教室に座って話を聞く授業が多いため、実際に「魚をさばく実技」の時間は意外と短いです。
一方で、私たち飲食人大学のような「3ヶ月の短期集中スクール」は、無駄な雑用や長すぎる座学の時間を一切なくしました。
朝から夕方まで、ひたすら40種類以上の本物の魚をさばき、お寿司を握り続ける「超実践型」の訓練だけにすべての時間を使います。
「時間は技術ではありません。どれだけ集中して中身の濃い練習をしたかという『密度』こそが、確かな技術を作ります」
「見て覚えろ」という感覚ではなく、「なぜお酢を入れるのか」「包丁は何度で入れるのか」を、誰でもわかるルールと数字で教えます。
だからこそ、たった3ヶ月で、ミシュラン掲載店で活躍できるレベルのプロを育てることができるのです。
地域別(東京・大阪・福岡・北海道・淡路島)の学校事情と特徴
技術を身につける際、あなたが「卒業後にどんな場所で活躍したいか」に合わせて学ぶ場所を選ぶことも大切です。飲食人大学は、全国のさまざまな地域に拠点を構えています。
- 東京・大阪: 最新の飲食のトレンドを学べ、ミシュラン星付き店などの高級店が多く集まっています。海外のレストランオーナーからの求人情報も直接集まりやすい環境です。
- 福岡: 豊かな海に恵まれ新鮮な魚が集まる市場があり、アジアへの玄関口として、将来的にアジア圏での活躍を視野に入れている人に人気です。
- 淡路島: 学生寮から学校まで歩いてすぐの距離にあり、自然豊かな環境の中で、1日中お寿司の技術に没頭できる合宿のような環境が用意されています。
- 北海道・沖縄などの遠方から: 近くに専門の学校がない地域の方でも、「3ヶ月だけ」と期間が決まっているため、短い期間だけ都市部のアパートを借りて集中して通いに来る人がたくさんいます。
海外就職のリアル。無計画なワーホリの罠と「寿司」という最強のパスポート
「確かな技術を身につけて、すぐに海外へ行ってたくさん稼ぎたい!」という方も多いでしょう。
たしかに、アメリカやオーストラリアなどでは、お寿司が握れる職人の年収が800万円〜1000万円を超えることも珍しくありません。
しかし、何の準備もせず「なんとかなるだろう」と無計画に海外へ行くのは非常に危険です。
海外で働くためには、その国で働く許可である「就労ビザ」が必要です。
「英語が少し話せるから」というだけで特別な技術を持たずに渡航すると、現地の良いレストランでは雇ってもらえません。
結局、日本語しか通じない日本食レストラン(ジャパレス)の裏方で、ひたすらお皿洗いや掃除ばかりをさせられ、違法な安いお給料でこき使われるリスクがあります。
ですが、「私はプロとして丸ごとの魚が綺麗にさばけます。美しいお寿司が握れます」という確かな技術を持っていれば、話はまったく変わります。
世界中で日本食レストランが増えているのに、本物の技術を持った日本人は圧倒的に足りていません。
そのため、現地のオーナーは高いお給料を出してでもあなたを雇いたいと考えます。
技術が証明できれば、お店側がスポンサーとなって、長く働くためのビザの手続きを手伝ってくれることも多くなります。
「日本人であること」と「確かな寿司の技術」。
この2つを掛け合わせた時、それは言葉の壁を越え、世界中どこでも自由に働き、豊かに生きていくための「最強のパスポート」になるのです。
飲食店のインバウンド接客・外国人対応に関する「よくある質問」
現場のスタッフや、これからインバウンド向けのお店で働こうと考えている方からよくいただく不安や疑問にお答えします。
Q. 本当に「Hello」や「Thank you」くらいの簡単な英語の挨拶だけでも接客できますか?
A. はい、十分にできます。
無理に慣れない英語をペラペラと話そうとして、間違った意味で伝わってしまうよりも、スマートフォンや翻訳されたメニューを見てもらい、笑顔で丁寧にお辞儀をする方が、ずっと親切で確実なおもてなしになります。
細かい注文のやり取りや複雑な説明は、思い切って機械(翻訳ツール)に任せてしまいましょう。
そして、あなたはプロとして「おいしい料理を作ること」に集中してください。それが外国人のお客さまが一番求めていることです。
Q. アレルギーや、宗教上の食事制限への対応で、絶対にやってはいけないことは何ですか?
A. 「身振り手振り」や「自信のない片言の英語」だけで、なんとなく伝わったつもりになることです。
「少しなら大丈夫」といった曖昧な伝え方は、命に関わるアレルギー事故や、宗教の決まりを破ってしまう重大なトラブルにつながるため大変危険です。
このような命や信念に関わる重要な確認は、必ず「VoiceTra」や「ポケトーク」などの精度の高い専用翻訳機を使ってください。
お互いの言葉で、画面上の文字としてしっかりと確認し合うことが、お客さまの安全を守り、お店の信用を守る唯一の確実なルールです。
Q. 翻訳機やスマホで注文できるシステムを入れるお金がないのですが、どうすればいいですか?
A. お金をかけずに始められる方法と、国の補助金を使う方法があります。
最初から大きな機械を入れるのが難しい場合は、お客さまの自分のスマートフォンでメニューを見るだけの「多言語QRメニュー(Food Canvasなど)」から始めると良いでしょう。月に1,000円以下の安い費用で始められます。
また、本格的な機械を入れたい場合は、国や市町村が用意している「インバウンド対応向けの補助金」を必ず調べてみてください。
条件に合えば、かかった費用の大部分を国が負担してくれます。まずはお近くの商工会議所などに「外国人向けの補助金はありますか?」と相談してみることをおすすめします。
まとめ:次はあなたの番です。言葉の壁を気にせず、世界中のお客さまを大喜びさせよう
「英語が話せないから、外国人のお客さまの対応なんて無理だ。怖い」というのは、便利な道具がなかった古い時代の思い込みです。
今の時代、スマートフォンや優秀な翻訳機を使えば、言葉の壁は簡単に乗り越えることができます。難しい注文の聞き取りや、複雑な文化の違いについての説明は、すべて機械に任せてしまいましょう。
そして、言葉が通じない相手だからこそ、最後に残るあなたの一番の武器は、「おいしい料理を作る確かな技術」 と、カウンター越しに見せる 「丁寧で美しい手さばき」 です。
これらは、どれだけ機械が進化しても絶対に代わりができない、人間の手でしか作れない最高の感動(価値)です。
あなたも、英語の教科書を開いて悩み続けるのはやめて、包丁を握ってみませんか?
学歴も、年齢も、今までの経験もまったく関係ありません。必要なのは、「自分の人生を少し変えてみたい」という小さな勇気だけです。
たった3ヶ月で、現場ですぐに使える確かな技術と美しい動きを身につけ、どこの国の人からも「おいしい!」「素晴らしい!」と笑顔で拍手をもらう。
そんな本物のプロフェッショナルへの第一歩を、飲食人大学で踏み出してみませんか?
次は、あなたの番です。
