飲食人大学

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わずか2年で老舗寿司屋のコースを担当。東京・蒲田「初音鮨」に務める砂原隼斗さんの心構えとは。

砂原隼斗さん(すなはら・はやと)
飲食人大学卒業から東京・蒲田の創業明治二十六年「初音鮨」に務め、わずか2年でおまかせコースを任されている、飲食人大学卒業生の砂原隼斗さん。ほぼ未経験から一流の寿司職人へ成長した彼に、飲食人大学での学び・経験や寿司職人としての心構えを聞きました。

《経歴》
2019年 私立大学 卒業
2019年 一般企業に就職
2021年 ドバイの寿司屋にて勤務(見習い)
2022年 本格的に寿司技術を習得するために帰国
2022年 飲食人大学(東京校)寿司マイスター専科で修業
2022年〜 東京・蒲田の創業明治二十六年「初音鮨」で勤務

日本で本格的な寿司の技術習得を目指す決断。

——飲食人大学に入学される前の経歴について教えてください。
入学前は、ドバイの江戸前寿司屋で見習いとして勤務していました。
——ドバイへの渡航のきっかけは何かあったのでしょうか?
以前から海外での経験を積んでみたいという気持ちがあり、オーストラリアやカナダなども考えたのですが、日本から遠く離れた環境で働いてみたいという思いから、ドバイを選択しました。
——ドバイでの勤務から、なぜ日本に戻ってくる決断をしたのですか?
ドバイでの勤務は半年ほどでした。最初は長期間滞在するつもりでしたが、ドバイで一人前の寿司職人として独り立ちを目指すより日本に一度戻って本格的に学びなおした方が結果的に早いのではないかと考え、日本に戻り、飲食人大学に入学することになりました。

飲食人大学卒業後、現在は老舗寿司店のおまかせコースを担当。

——飲食人大学を卒業後の進路を教えてください。
卒業後はすぐに、こちらの「初音鮨」で働くことになりました。
今は主にランチの担当をさせていただいていますが、10月からは親方がイタリアへ行かれることから、昼夜の両方を担当することになります。
——すごいですね!砂原さんが握られるコースのお客様の平均単価はどのくらいですか?
当店のコースはお一人様あたり2万2000円です。

最短で実践的な技術習得のために選んだ「飲食人大学」

——飲食人大学を選んだ理由や入学のきっかけについて教えてください。

そうですね、日本に戻ってからどのようにスキルを磨けるかを模索していたとき、寿司学校という存在を知りました。入学前の相談会で、飲食人大学では魚の丸の状態で仕入れ、実践的な仕込みから学べるという点が決定的な要因で、飲食人大学に進学することにしました。

——実際に入学してみて、どうでしたか?

とても有意義な3ヶ月になりました。最初は寿司がどういう風に出来上がるかすらも理解しておらず、魚に触れる機会も限られていました。入学してから、魚の捌き方や塩の使い方、酢の漬け込み時間など、基本的な要素を学ぶことで、寿司づくりの奥深さを感じたのが印象に残っています。

——それに比べて、ドバイの寿司屋勤務での学びや技術習得はどうだったと感じましたか?

当時はドバイに1つしかない本格的な江戸前鮨屋で勤務していたのですが、見習いの私には日本から直送された貴重な魚を捌く事は出来ず、主に毛蟹や車海老など甲殻類の仕込み、シャリ炊き、薬味・あしらいの準備をしていました。

休日に魚や野菜を購入して、捌く練習をしたり桂剥きをして技術向上に充てていましたが、それでも職人としてやっていくには時間がかかってしまうと感じました。

食材や環境、動きの「無駄を嫌う」ことを心がける。

——飲食人大学で学んだことが、現在のお仕事にどのように活かされていると感じていますか?
やっぱり「動き」ですかね。東京校の尾上先生も現在働いている「初音鮨」の親方も一流の職人なので、指示があれば即座に行動する考え方や習慣が、こちらのお店でも役立っています。
——今のお仕事で大切にされていることを教えてください。
「無駄を嫌う」ことですかね。食材を無駄にしないのはもちろんですが、電気とか水道とかも自分で生み出せないからこそ、水を流しっぱなしにしない、誰もいない部屋の空調も止めるなどを大切にしています。親方の教えで、当たり前にあるものじゃないからこそ大切にし、「無駄を嫌う」ことが非常に大事だと感じています。動きの無駄もそうですね、何か小さな無駄でも、それが多いと積み重なり大きな無駄になると考えているので。

これからも挑み続け、再び海外を目指す。

——将来の夢や目標について教えていただけますか?

そうですね。まずはここのお店で基礎をしっかり身につけて、その後は再び海外で経験を積みたいと考えています。

——最後に、寿司学校に入学を考えている方や在学中の方へのメッセージをお願いします。

私の飲食人大学時代の同期の方も未経験者が多く、包丁握った事がないという方ばかりでした。「今からじゃ遅い」と考えずに、「今から新しい人生が始まる」と思って、ぜひ挑んで欲しいです。

中華料理に関する経験がなくても、基礎から応用まで、講師の方々が丁寧に指導してくれるので、自信を持って入学してみてください。

店舗情報

【店名】初音鮨(はつねすし)

【住所】東京都大田区西蒲田5-20-2

【問合せ】03-3731-2403(完全予約制)

【営業日】月・火・木・金・土曜日

【ランチ】12時〜【ディナー】18時〜

【定休日】水・日曜日

【公式HP】https://hatsunezushi.com/