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和食の料理人になりたい!調理師免許は必要?スキルの磨き方や年収も

和食の料理人になるには、どんな方法がある?

和食の料理人とは、食材の調達から調理までを行う仕事です。働き方によっては、料理の提供や店舗の運営、資金管理まで行うケースもあります。また和食の料理人として働くためには、調理だけではなく就労の情報に精通することも大切です。

また昨今では、世界的な和食ブームが広まっています。世の中が健康志向の傾向にあるため、低脂質・ローカロリーな和食に注目が集まっているのです。事実、コロナ禍以降ではアジア圏を中心に、日本のチェーン店数が増加傾向にあります。

そんな和食の料理人は、今トレンドの職業の一つといえるでしょう。今回は、和食の料理人になる方法や、和食の料理人の勤務場所などをご紹介します。和食の料理人の具体的な仕事内容や必要な能力を学び、キャリアチェンジにつなげていきましょう。

和食の料理人の勤務場所

ここでは、和食の料理人の代表的な勤務場所をご紹介します。

和食の料理人はさまざまな勤務地で働きますが、仕事内容によっては和食以外の調理も行うケースがあります。またコーススタイルやビュッフェスタイルなど、提供する料理のタイプも多種多様です。それぞれの勤務地による働き方の違いを学び、自分が働きやすい職場を探していきましょう。

割烹

割烹は、和食の料理人の代表的な勤務場所の一つです。料理や食事の文化的側面や体験としての側面に重点を置いており、カウンター席で調理する姿を見れるお店も存在しています。お酒の提供もありますが、居酒屋とは異なり、あくまで主役は料理です。

割烹では、お客さんの好みに応じて即席の料理を提供する傾向にあります。出来立ての高級な和食をこだわりの食器に盛り、空間や体験としての料理を出します。懐石料理や精進料理などを専門に取り扱っている料理店は、割烹と呼ばれるケースが多いでしょう。

料亭

料亭は、和食を中心とした料理を提供する飲食店です。もともとは限られた人しか入店できず、初見ではお断りされてしまう高級な飲食店でした。しかし現在は料亭のイメージがカジュアルになり、初見の一般人でも気軽に入店できるお店も増えています。

料理以外にも、歓談をしたり芸子を呼んだりなどができるのが料亭の特徴です。食品衛生法だけではなく、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の規制も受けているため、本来の料亭は18歳未満の入店はできません。ただし一般的な日本料理屋が自ら料亭を自称しているだけのお店であれば、年齢にかかわらず入店可能です。

専門料理店

専門料理店とは、一つのメニューや料理のカテゴリーを中心に提供する飲食店です。和食の場合は、寿司専門店やすき焼き専門店、天ぷら専門店などが挙げられます。また寿司屋の一品料理のように、メインの料理をを引き立てるような別メニューも提供するケースが多い傾向にあるため、幅広いスキルが必要です。

メニューのバリエーションが少ないため、一般的なレストランや料理店と比べて品質の高さや満足感を求められます。その分金額は上がりますが、料亭とあわせて接待や会食などでも用いられやすいのが強みです。

ホテル

ホテルの和食の料理人の仕事は幅広く存在しています。たとえば総料理長は、ホテルの雰囲気に合ったメニューを考案し料理やスタッフを管理する仕事です。ビュッフェ形式の場合は、ステーキ担当・寿司担当・天ぷら担当など、セクションごとに役割が決まっている場合もあります。

一度に多くの料理を作るケースも多く、提供する料理のクオリティやスピードを磨くことも大切です。またディナーだけではなく、モーニングやランチタイムの提供もあります。ホテルにおける料理人は、食事を通して宿泊者にレジャーを提供する仕事でもあるため、ホスピタリティや規律も重要な要素といえるでしょう。

和食料理人のセクションごとの呼び名

ここでは、和食料理人のセクションごとの呼び名をご紹介します。

和食料理人は、自身の持ち場ごとに役割が異なります。新人はほぼ同じスタートから始まり、実績や経験を身につけることで幅広いセクションを任せてもらえるようになるでしょう。どのセクションも独自性があり、替えが効かない仕事です。

追い回し・補助

追い回し・補助は、新人の料理人が任されやすいセクションです。基本的には掃除や洗い物など、調理とは直接関係のない仕事を担当します。また野菜の下処理をはじめとする補助で、他のセクションをサポートします。下積みながら、現場が円滑に回るためには欠かせない役割といえるでしょう。

先付け・八寸場

先付け・八寸場は、料理の盛り付けを行うセクションです。高品質な料理の条件は、味が美味しいことだけではありません。目でも楽しめて感激を与えられるような装飾によって、料理の印象が異なります。先付け・八寸場は、料理の第一印象を形づくる重要な役割なのです。

焼き場

焼き場は、名前通り「焼き物」を調理するセクションです。和食料理における焼き物とは、塩焼き・照り焼き・みそ焼き・炭火焼などが挙げられます。野菜・魚・肉などの素材に合わせた焼き方を考え、最高の食べごろの状態で提供します。

揚げ場

揚げ場は、揚げ物を調理するセクションです。和食料理の揚げ物といえば天ぷらが代表的ですよね。他にも、唐揚げやアジフライ、揚げ焼きや揚げだし豆腐など、揚げ場が担当する調理は多いものです。熟練した揚げのためには、長期間の練習や試行錯誤が求められます。

蒸し場・煮方

蒸し場・煮方では、煮物やお吸い物など出汁を使った味付けを担当します。肉じゃがや角煮などに代表される煮物は、出汁や技術次第で味が大きく変わるものです。出汁には店舗のこだわりが反映されやすいため、和食料理屋において「店の顔」ともいえる重要な料理を提供するケースもあります。

板場・向坂

板場・向坂は、刺身を切るセクションです。寿司や生魚にかかわる料理人を希望する場合は、メインのセクションになるでしょう。「刺し場」ともよばれ、調理場で最重要のポジションといわれるケースもあります。刺し場がカウンターの目の前に備えられている店舗も多く、お客さんや調理場の全体を見渡す力が求められます。

料理長

料理長は調理だけではなく、厨房の取り仕切りやメニューの考案、価格設定などの幅広い業務を行うセクションです。店舗における最高責任者であり、日本料理店では「板長」と呼ばれる場合もあります。人材育成や経営面の管理など、店舗の運営の骨子を支える仕事です。

参考:厚生労働省「日本料理調理人(板前)」

和食の料理人になるために必要な能力

ここでは、和食料理人になるために必要な能力をご紹介します。

とくに将来的な独立を考えている人にとって、必要なスキルや調理技術だけではありません。クライアント・仕入れ先・お客さんと良質なコミュニケーションをとる能力や、美的センスなども求められます。ここではおもに調理に関するスキルをご紹介しますが、創造力や想像力などの幅広い非認知能力も重要といえるでしょう。

調理技術

和食料理人になるためには、最低限以上の調理技術が求められます。和食の調理法は、切る・煮る・焼く・蒸す・揚げるの5つが基本です。これらの技法は「五法」と呼ばれ、総合的に学習する必要があります。

食材の知識

和食料理人として活躍するためには、それぞれの食材の知識も求められます。食材の旬や産地ごとの違い、熱の入れ方や保存方法による味の変化、料理に応じた切り方・調理方法など、一つひとつの素材への深い理解が必要です。知識が増えるほど、新しいメニューを考案する力にもつながっていくでしょう。

適切な器選び・盛り付けをする能力

和食料理人として料理を提供するためには、適切な器選びや盛り付けをする能力が求められます。焼き物や器の文化を学ぶことで、カルチャーとしての料理の側面をさらに高められるでしょう。視覚的な表現力を上げるためには、色彩学や心理学の学習が効果的です。

衛生管理能力

和食料理人として継続的に働くためには、衛生管理能力が重要です。たとえば店舗内を常に清潔に保ったり、食材ごとに適した保存方法を行ったりなどの意識・知識が求められます。万が一食中毒が発生した場合はお店が営業停止に陥ってしまうため、調理業務は徹底した衛生管理とセットで行われます。

和食の料理人に調理師免許は必須?

和食の料理人になるためには、特別な資格は必要ありません。しかし調理師免許を取得することで、給料・手当・昇進面で差が生じる場合があります。調理師免許とは、安全な料理を提供するための知識や技術を持っていることを証明する国家資格です。

就労先によっては、調理師免許を取得していることが必須条件になっているケースもあります。どれほど料理が上手でも、資格を持っていなければ社会的な信頼性は得にくいでしょう。和食の料理人を目指す場合は、実績を重ねながら資格の取得も視野に入れることをおすすめします。

調理師免許以外にも、ふぐの調理をするための「ふぐ処理師免許」や、お菓子のエキスパートであることを証明する「製菓衛生士免許」など、取得したい資格は多く存在しています。また将来的に自身で店舗を運営する予定の場合は、資産や経営に関する資格も勉強しておくと、学習内容が役立つでしょう。

調理師免許の取得方法

ここでは、調理師免許の取得方法をご紹介します。調理師免許を取る方法は、おもに「特定の学習機関の卒業」と「条件を満たしたうえでの試験の合格」です。

調理師免許は就労に必須ではないとはいえ、料理人・調理人として高みを目指すためには、ぜひ取得しておきたい資格です。どちらの方法も一定の期間が必要になるため、早い段階からライフプランを練っておきましょう。

特定の専門学校・短大・大学を卒業する

調理師免許を取得するためには、厚生労働省が指定した専門学校や大学などの養成施設で学び、卒業する必要があります。学校によっては、調理科をはじめとする専門的な科目がある高校も対象であり、卒業と同時に調理師免許が取得できます。

高校や大学は卒業までに規定の年数が必要ですが、専門学校の場合は1年制も多く展開されており、短い期間で取得が可能です。調理師免許を取得できる機関は都度更新されているため、詳しくは厚生労働省の最新情報を確認してください。

2年以上の実務を経験後、受験する

学校に通わなくても、2年以上の実務を経験すれば、各都道府県が実施する調理試験を受験できます。実務経験を証明するためには、勤務先の代表者による調理従事証明書の提出が必要です。調理にかかわる実務が対象であり、ホール接客や運営などは含まれません。

パートやアルバイトでも実務経験さえあれば受験資格を得られるため、多くの人が条件に当てはまります。調理師試験は国家資格のなかでは比較的易しいといわれていますが、学習期間は3ヶ月〜半年程度の目安を要するため、試験日の把握と計画的な学習が必要です。

和食の料理人の平均年収

求人を行っているWebサイトによると、和食の料理人の平均年収は250~700万円程度となっています。初任給は約24万円、月給換算の場合は約35万円が相場のようです。キャリアが長くなるほど板長や料理長など出世の道も開き、年収が上がっていきます。

また和食の料理人は雇用形態にも注意が必要です。なぜなら仕事先によっては、特定のシーズンのみの外部委託や、派遣社員としての雇用も少なくないからです。「スキル次第で給料応相談」のような記載がある場合は、具体的な報酬アップの条件を聞いておきましょう。

参考:求人ボックス給料ナビ「料理人の仕事の年収・時給・給料」

料理スキル以外に求められる要素

ここでは、料理スキル以外に求められる和食料理人の要素をご紹介します。

和食料理人として求められる能力は、現場や実践のなかでも磨かれます。自己研鑽の方法がわからない場合は、専門学校に通いながら技術やスキルを修得するのも一つの手段です。

段取りや手際の良さ

和食料理人には、さまざまな理由から段取りや手際の良さが求められます。たとえば来店するお客さんのなかには、店を出るまでのタイムリミットが設けられているケースがあります。昼休憩中の会社員や、終電が近い時間帯のお客さんなどが代表的です。

手際が悪い料理人はスムーズに料理を提供できないため、リピート率が下がってしまうでしょう。また複数人で来店したお客さんに向けて、異なる料理を同時進行で調理するスキルも必要です。ホテルや大規模の料亭では、他の料理人の工程を阻害しないような手際が求められます。

体力・精神力

和食料理人として働くためには、根本的な体力や精神力が必須といえるでしょう。同じような作業を毎日繰り返すため、スタミナが少ないと集中力が途切れ、事故やトラブルに発展してしまいます。

働くなかでは、態度が悪いお客さんや悪質なクレーマーと対峙することもあるでしょう。とくにカウンター業務を行う料理人は、お客さんとの距離が近いため、コミュニケーションのための精神力が求められます。心と体のスタミナをつけることで、料理と接客の質が高まります。

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今回は、和食の料理人になるための方法や、具体的な仕事内容・勤務場所などをご紹介しました。和食の料理人を目指す人のなかには、モチベーションはあるのにもかかわらず「勉強の仕方がわからない」というケースも多いのではないでしょうか。

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