寿司技術を身につけ、東京・人気鮨店の責任者に就任。東京・中目黒「鮨おにかい＋１」に勤める滝本祐也さんの心構えとは。

2024年03月06日

滝本祐也さん（たきもと・ゆうや）
飲食人大学卒業から東京・中目黒の「鮨おにかい＋１」にて、責任者を務める滝本祐也さん。お寿司の世界に魅了され寿司職人の道に進んだ彼に、飲食人大学での学び・経験や寿司職人としての心構えを聞きました。

《経歴》
2013年私立大学卒業
2013年和食料理店にて勤務
2021年飲食人大学（東京校）寿司マイスター専科で修業
2021年〜東京・中目黒の「鮨おにかい＋１」で勤務

新たにお寿司屋を立ち上げる話が舞い込み、チャレンジを決意。

——飲食人大学に「入学されるまでの経緯やご経歴」を教えてください。

元々、和食を専門とする会社で働いていましたが、そこでお寿司に携わる機会があり、お寿司の世界に魅了されました。その後、転職先の居酒屋で「新しくお寿司屋を出すのでやってみないか」とお声がけいただきました。興味がある職種だったので、ぜひチャレンジしたいと思い、飲食人大学に入学することになりました。

——入学前の料理経験は何年ぐらいですか。

料理経験は7年程で、創作割烹を作っていました。

「鮨おにかい＋１」の責任者に抜擢される。

——飲食人大学「卒業後の進路」を教えてください。

現在は中目黒の「鮨おにかい＋１」という店舗の責任者を務めています。

——「鮨おにかい＋１」の客層や客単価はどのくらいですか。

単価はコース料理が税込みで1万1000円で、それにドリンク代が加算されます。お飲み物の種類によって変わりますが、大体1万2000円から5、6,000円の範囲内だと思います。

客層は中目黒に2店舗ありますが、本店の方では20代から30代が中心になっています。おそらくおにかいの中でもっとも若いと思います。一方、おにかい＋１では20代から年配の方まで幅広いお客様がいらっしゃいますし、野毛では若い女性からお父さん世代の方までいらっしゃいます。八丁堀や浅草橋などでは、少し上品な雰囲気になります。やはり地域によって客層は異なりますね。

大切なポイントをピックアップして教えてもらえるため、短期間で効率よく学べる。

——実際に、入学していかがでしたか？

一般的に、寿司職人としてカウンターに立つには10年、シャリ切りだけでも3年かかるという話もあります。このように長期間にわたって習得することを、3ヶ月で学ぶというのは、現代的なアプローチだと感じていました。しかし、飲食人大学では寿司職人になるための大切なポイントを的確にピックアップして効率的に教えていただけました。そのため、短期間であっても十分な学びを得ることができたと思います。

——授業の中では、具体的にどのようなことを学んだのでしょうか。

何年も料理に携わってきた方でもお寿司は勝手が違うため、握り方や寿司特有の食材のコハダの扱いなど、基本的なところを学ぶことができとても勉強になりました。

自分たちの仕事に誇りを持ち、お客様に楽しんでいただくことを第一に。

——今のお仕事のやりがいを教えてください。

やはり接客業なので、お客様とのコミュニケーションが大切だと考えています。さまざまなお客様がいますが、私たちはチームとしてお客様に楽しんでいただくことを第一に考えています。そのため、お客様に喜んでいただけるような雰囲気を作り出すことがやりがいを感じるポイントです。

——今のお仕事で、滝本さん自身が大切にされていることを教えてください。

弊社のブランドである「おにかい」は若手を中心にというのがコンセプトになっています。母店である高級寿司屋「鮨つきうだ」では、基本的に大将が一人で寿司を握っており、そこで働く若手スタッフは日の目を浴びることがありませんでした。そうした若手スタッフたちも活躍する場が必要だという考えから、「おにかい」が生まれました。若手メンバーが経営からさまざまな業務を担当し、価格も若干下げていますが、リーズナブルながらも質の高いミドルレンジの提供を目指しています。それでも、私たちは自分たちの仕事に誇りを持っており、お客様から「楽しかった」「美味しかった」「また来たい」という言葉をいただけるよう、日々努めているのは大切にしていることですね。

飲食人大学で新たな一歩を踏み出そう。

——滝本さんの将来の夢や目標について教えていただけますか？

寿司職人となると、独立を夢にしている方も多いと思います。私も自分のお店を持てたらいいなと思っています。ただ、そのお店を1店舗でしっかりと運営するのか、それとも経営の方面に進んで複数店舗を展開していくのか、その選択肢も含めて、現在考えています。

——最後に、飲食人大学に入学を考えている方へのメッセージをお願いします。

飲食人大学に入学される方々は、実際にさまざまな職種を経験されている方が多いという印象です。私自身も、入学した時期がちょうど新型コロナウイルスの影響下だったため、本来の仕事があまり活発ではない状況で、何か手に職をつけたいと思う方が多いように感じました。こういった考えもいいと思います。また、本当に料理が好きで、自分で事業を起こしたい、お店を開きたいという夢を持つ人々にとって、飲食人大学はその最初のステップとして非常にいいと思います。